2011年もあと1日。ホントにあっという間でした。
忘れがたい1年。ともあれすべては過ぎ去っていきます。
怒り嘆き悲しみ、それでもその裏にはいつだって同量の喜びもあるわけで
気が付きゃいいことばかり思い出すようにできてる私が単純なんでしょうか。
お客様とのいつもの日常がありがたい。
何軒もの本屋をすっ飛ばしてやってきてくださるお客様。
肉まんとあんまんを各2個ずつ差し入れてくださる方。(もちろん全部いただきます)
旦那の愚痴をひとしきり話していかれるご婦人。(すいません。旦那さんの愚痴も聞いています)
年末恒例の風景、六星占術の文庫を買われるお客様から「アンタ、私何星人か
調べてくれる?」と言われたり、ご年配のお客様が「あと何年生きられるか・・・」と、真剣に
3年日記にするか5年日記にするかで迷われていたり(「10年日記」で行きましょう!)
それから最近では、「北杜夫の本は北書店で買わなきゃ」といいながら文庫本を買って
くださったおばさま。粋です! 大きな書店で忙しくしていると、つい敬遠してしまいそうになる
ようなやり取りも、ひとりでこの北書店を始めた今、大げさではなく泣きそうになる程ありがたい
ものです。
せまい本屋だからセレクトが大事、他所にはできない店を作ろうと、知識と経験をフル動員
してお客様に提示したところで、それはあくまで一方通行の話。そんなことどこ吹く風といった
たくましいお客様との毎日によって、この北書店という空間は刻一刻変化して行きます。
(そのやりとりと私の作業ペースがもっとガッチリかみ合えばいいのですがなかなか・・・)
ご来店くださるお客様には、感謝の言葉しかありません。この1年も、本当にありがとう
ございました。
締めくくりの挨拶風ですけど明日もお正月も営業します。1月3日まで12時から18時、
4日以降通常営業となります。初詣のついでにでもお立ち寄りいただけたらと思います。
一箱古本市や、トークイベント、画廊での展示など、改めて振り返りたいことも山盛りですが
時間がなくてすいません。年内に棚卸ししなくちゃならねーんです。ああ・・・
今年最後のブログ・・・たまには本屋らしく、年末年始のおススメでも紹介します。
極端に本紹介が少ないですからね、すいません。来年はもっと更新したい。しますとも。
「金魚のひらひら」中野翠 毎日新聞社 1,300円
サンデー毎日誌上での連載コラムをまとめた年末の風物詩。
12月の新刊台にはやっぱりこれがなくては。
「トムテ」 リードベリ 作/ウィーベリ 絵/やまのうちきよこ 訳 偕成社 1,260円
何代にもわたる人々の営みを見守り続けている小人のトムテ、真冬の農場で思索にふけります。
「採集講義」 今和次郎 青幻舎 2,525円
考古学ならぬ「考現学」創始者の今和次郎。「採集」というのがいいですね。
図録満載、1月から東京で展覧会も開催されます。行きたい。
どんぶらどんぶら七福神 みきつみき 作/柳原良平/画 こぐま社 1,050円
帯文より~「みんなに 福を 授けるために やってきたきた!! 七福神」
それでは皆様、よいお年を!