2012年6月30日土曜日
箱庭じゃない「広場」を
昨年の6月1日に更新した「ニイガタブックライト」の冒頭、
「ブログ、いつも見てますよ。ああ、今日も更新してないって・・・」
という書き出し。それを私に言った、「AニマSジオのMさん」こと
アノニマスタジオ(当時)南さんと今日も電話で話をした。
「ブログ、ここまで更新しないと逆に気になりますね・・・作戦ですか?」
はい。いつもすみません。作戦だなんて滅相もございません。
結局何にも変わってないです私。と反省しつつも、1年経っても相変わらずな
その会話が嬉しかったりして。
ただ、会話は相変わらずでも、ちょっとした時間の経過というものを
感じずにはいられない。
南さんは昨年までのアノニマスタジオの南ではなく、今年は焙煎家、
オオヤミノルさんとともに、鎌倉を拠点になにやら楽しそうな試みを
始めています。その名も「鎌倉ハウス」。シンプルでいいね!
先日、当店にて開催された「オオヤコーヒクラス」もその活動のひとつ。
隔月の開催となりますが、初回と第2回目のみ1ヶ月間隔となります。
というのも、当初5月の予定だったこの企画を、せっかくならば
「一箱古本市」と連動できないかということで、オオヤさん、南さんに
日程を調整してもらったのでした。そんなわけで、もうすべてが過去の話と
なってしまいましたが、第1回目のオオヤミノル独演会(笑)じゃなくて
コーヒクラスと、その翌日の「オオヤコーヒ屋台」。コーヒ屋台の舞台となった
ニイガタブックライトvol3 一箱古本市in現代市も、大盛況のうちに
終了しました。ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。
そしてここが肝心なんですが、次回のコーヒクラスも目前に迫っております。
日時は、7/6(金)15:00~17:00と、19:00~21:00。
前回同様、昼夜2回に分けての開催です。夜の部はすでに定員に達しておりますが
15:00からの回に若干の余裕がございます。店頭、お電話、メールにて
お申し込みください。定員に達し次第締め切らせていただきます。
料金は3,000円となります。
このコーヒクラス、回を重ねるごとに狭き門になっていきそうな気配がします。
それもそのはず、オオヤさんのお話、抜群に面白いですからね。
1度聞いたらやめられない。7月以降、年内は9月と11月に開催します。
初回を含んで、今週の2回目も「テイスティングレクチャー」。このテイスティングレクチャーを
受けた方のみ(最低1回は)、その先の「トレーニング」へと進めます。
先は長いですよ!私は多くの皆様に、オオヤミノルを体感してもらいたいと思っています。
この間、北書店が無事続くのかも興味のあるところ・・・
先日のコーヒクラスに、東京から某出版社の編集者氏がいらしていました。
オオヤさんのお友達だそうで。夜、皆で打ち上げをしたその席で彼が言うには、
「北書店って、ドーピングしてなくていいっすね」
本屋は本を売ってこその本屋だと。
だけど個人でやっているお店ってそれ以外の何か、例えば雑貨だとかカフェだとか、
イベントなんかが中心になっているお店が多い。そこへいくと北書店は、
本が前面に出ている感じがいい、というような意味のことを彼氏なりの言葉で
言うとこうなるようで。面白ぇじゃねえか!(笑)
その言葉が、何だかやけに印象に残っていて、いつまでも頭から離れずにいます。
口癖になってたりして。「やべえやべえ、ドーピングしすぎ(笑)」みたいな。
その論で言うと、コーヒー教室を書店内で隔月開催なんてのはこれ、まさにドーピング
じゃねえかとなりそうなものですが、不思議とそんな感じが一切しない。
それどころか、この「オオヤコーヒクラス」は、新潟においては北書店でしか
ありえないのでは?という気さえしています(強気)。空間が馴染んでいる。とか、
丁度良い広さ。とかいう次元の話ではなく。
オオヤさんのコーヒーに対するときの哲学、なんていうと、「ちょろいよ、こんなの」
と返ってくるオオヤさんの言葉の奥に隠されたものは?
それは多分、私がこれまで「本」と向き合ってきた過程で得られた感覚と似ている
んじゃないかなあと、勝手ながらそう考えています。そして、まだまだ足りない。
というか「上がり」なんてないんだそもそも。知識や技術とも違うもの、よその本屋を
見てまわって「お勉強」しているだけじゃあ到底得られないもの・・・
我ながら面倒くさいことを書いています。とにかく多くの人に興味を持ってもらいたい
ということに尽きます。第2回オオヤコーヒクラス、7月6日、今度の金曜日に開催です。
尚、そんなに大仕掛けではありませんが、先日の一箱会場で、コーヒーにはちと
うるさいよ、というような人びとの舌をも魅了した、「オオヤコーヒ屋台」も、お昼の12時
前後から北書店内にて営業します!椅子も数席ご用意していますので、オオヤさんの
淹れるコーヒーを、ぜひ飲みにいらしてください。
ドーピング云々はともかくとして、実際本屋のいいところは、いろいろな面白い人たちや
物事と、違和感なく関わることが出来るというか、空間を、もっといえば「広場」をつくれる
といった一面もあるわけで。例えばそれが八百屋だったり、蕎麦屋、洗濯屋、床屋といった
各種お店でもかまわないのですが、そうなるとやけにその本業以外がクローズアップされ、
「メッセージ性のある八百屋」という感じになっちゃったりして・・そこへいくと本屋はいいよなあ。
狙ってやろうとしたって出来るものじゃないような、いろんな人たちが、そこで自由に
楽しめるような、そんな「広場」でありたいな。コーヒー教室でも一箱古本市でも。
そしてその広場の片隅が似合う北書店でありたいなと、なんとなくそう考えて今日のところは
これでおしまい。
ところで普段の北書店はどうなのよ?と聞かれると、このブログではなかなか分かりずらい
ですね、すいません。「そこは言葉ではなく棚作りに・・」なんて言い方じゃあ伝わらない世の中
だということも、なんとなく感じてはいるんですがね。
ただ現在、ある冊子からの依頼を受けて、「北書店のこの2年」をテーマにちょっと長い
文章を書いています。発売の日程等、詳細が確定次第この場にてご紹介させていただきますので、今しばらくお待ちください。
ではまた近いうちに(いつだよ)